ベトナムで唯一証券取引所に上場する製油会社ビンソン製油(BSR、HOSE上場)は2026年7月8日、2026年上半期(1〜6月)の業績速報を開示し、上半期の税引後利益が前年同期の約7倍に達したことを明らかにしました。7月上旬に本格化したベトナム上場企業の第2四半期決算シーズンで、序盤を代表する高い増益率となっています。
第2四半期・上半期の業績速報
BSRが開示した速報値(推計値)によると、2026年第2四半期の税引後利益は4,097十億ドン(約4.1兆ドン)で、前年同期比+384%となりました。
上半期(1〜6月)の累計では、売上高が100,922十億ドン(約100.9兆ドン)で前年同期比+47%、税引後利益は12,636十億ドン(約12.6兆ドン)でした。前年同期の税引後利益1,884十億ドンと比べ、およそ7倍の水準です。ズンクアット製油所の上半期の生産量は400万トンを超えたとされています。「ズンクアット製油所」は、ベトナム中部クアンガイ省に立地する同国初の国産製油所で、国内の石油製品供給の中核を担う設備です。
なお、上記はBSRが開示した速報段階の推計値であり、確定値は今後の正式な四半期報告書で更新される可能性があります。
通期計画との関係
BSRの2026年通期計画は、連結売上高が154,140十億ドン(前年比+約7%)、連結税引後利益が2,162十億ドン(前年比-58%)です。会社計画は前年からの減益を見込む保守的な設定となっていました。
これに対し、上半期時点の実績税引後利益(12,636十億ドン)は、通期の利益計画(2,162十億ドン)を既に約5.8倍上回っています。上半期だけで通年目標を大きく超過した形です。増益の具体的な要因(製油マージンや稼働率など)について、CafeFの報道では内訳までは明示されていません。
株価の反応と第2四半期決算シーズン
業績速報の開示を受け、BSR株は2026年7月9日に前日比+4.58%の26,250ドンで取引を終えました。出来高は1,400万株を超え、市場全体で2番目に多い商いとなっています。BSRはベトナム証券取引所に上場する唯一の製油会社で、ペトロベトナム(PVN)グループ傘下として2025年1月にUPCoMからHOSEへ市場を変更した経緯があります。
同じ第2四半期決算シーズンでは、他社でも好業績の開示が相次ぎました。ABBank(ABB)は上半期の利益が約3,016十億ドン(前年比+80%)で通期計画の67%を達成、MB証券(MBS)は第2四半期の税引前利益が377十億ドン(前年同期比+38%)と発表しています。石油精製・銀行・証券などのセクターで、早期に決算を開示した企業が高い増益率を示す展開となりました。
数値はいずれもBSR等が開示した速報・公表値に基づくもので、確定値は各社の正式な決算発表で更新される可能性があります。