2026年7月3日、ベトナム統計局は第2四半期(4〜6月)の実質GDPが前年同期比+8.39%、上半期は同+8.18%成長したと発表しました。高成長と物価上昇圧力が併存する内容です。
第2四半期・上半期の成長率
ベトナム統計局(Cục Thống kê/National Statistics Office)によると、2026年第2四半期の実質GDPは前年同期比+8.39%で、改定後の第1四半期の+7.94%からさらに加速しました。ベトナム語メディアの報道では、この第2四半期の伸び率は同四半期として2011年以来の高い水準にあたります。上半期(1〜6月)の累計では前年同期比+8.18%となり、前年同期(2025年上半期)の+7.63%を上回りました。
政府は2026年通年で10%を超える成長目標を掲げています。報道各社の試算では、この通年目標を達成するには下半期に約11.7%の成長が必要になるとされ、上半期の高成長にもかかわらず年間目標のハードルは高い状況が示されています。
産業別・支出別の内訳
産業別に見ると、上半期の成長を牽引したのは鉱工業・建設業で、前年同期比+9.81%成長し、GDP全体の成長への寄与度は47.20%に達しました。うち加工・製造業は+10.23%成長し、単独で成長寄与の33.07%を占めています。サービス業は+8.09%成長し、寄与度は47.14%と最大でした。農林水産業は+3.87%の伸びにとどまっています。
第2四半期単独では、鉱工業・建設業が+10.51%(寄与度50.07%)、サービス業が+7.87%(同44.28%)、農林水産業が+4.06%(同5.65%)でした。支出面では、上半期に最終消費が+8.15%、総資本形成(固定投資)が+15.20%増加し、財・サービスの輸出は+20.18%、輸入は+26.44%の伸びを示しました。
上半期のインフレ動向
同日公表の物価統計では、2026年上半期の消費者物価指数(CPI)が前年同期比で平均+4.38%上昇し、コアインフレ(変動の大きい項目を除いた基調的な物価の指標)は+4.12%上昇しました。第2四半期のCPIは前年同期比+5.25%、6月のコアインフレは前年同月比+4.50%となっています。
CPI上昇の主な要因は、飲食・外食サービス(+4.79%、全体への寄与1.72ポイント)、住宅・電気・水道・建設資材(+6.72%、同1.53ポイント)、交通(+5.23%、うち燃料は+8.90%)でした。ベトナムはFTSE Russellによる新興国市場への格上げ(2026年9月から段階的に指数組入れ開始予定)を控えており、高成長と物価上昇圧力の同時進行は、下半期の金融政策や信用成長目標の運営を占ううえでの背景となります。