2026年7月2日午前、ベトナム国家銀行(SBV/NHNN)は2026年上半期の金融政策・銀行業務の実施結果に関する記者会見を開き、6月26日時点でシステム全体の与信残高が2025年末比7.41%増の19.97兆ドン超になったと発表しました。
上半期の与信の伸び
会見はファム・タン・ハー副総裁が主宰し、金融政策局のファム・チ・クアン局長らが説明にあたりました。SBVによると、2026年6月26日時点のシステム全体の与信残高は19.97兆ドン超で、2025年末比7.41%増、前年同期比では18.1%増となりました。年初来の伸び率は前年同期を上回るペースで、資金が経済の優先分野へ供給されているとしています。SBVは2026年通年の与信成長目標を約15%と設定しており、物価の抑制やマクロ経済の安定、信用機関システムの安全性を確保しつつ、実際の状況に応じて上下に調整する方針を示しました。
政策金利と預金金利
SBVは上半期を通じて政策金利を据え置き、信用機関が低コストで資金を調達できる環境を維持したと説明しました。また、2026年4月9日に開いた商業銀行との会合を経て、各行は満期6か月以上の新規預金について、掲示している預金金利の引き下げに合意しており、企業や個人の資金アクセス改善を図る動きが続いています。2026年のインフレ目標は年平均で約4.5%とされています。
流動性と資金調達の圧力
SBVは、銀行システムの流動性は総じて安定しているとする一方、資金調達(動員)を上回るペースで与信が伸びており、資本バランスの圧力が高まっていると指摘しました。会見では、システムの貸出・預金比率(LDR)が112〜117%の高水準にあり、預金以外の資金源への依存が強まっている点が挙げられました。LDRは、預金などの調達資金に対する貸出残高の割合を示す指標です。2026年6月15日時点では与信成長が6.38%、資金調達の伸びが4.3%と、両者の差が続いていることも示されました。