2026年10月3日、ベトナム財務省のグエン・ドゥック・チー副大臣は記者会見で、証券法の改正案を10月に開かれる国会に提出する方針を明らかにしました。FTSEラッセルによる新興国市場への格上げを受けた制度整備の一環です。
10月の国会で審議へ
CafeFやVnEconomyによると、政府は証券法の一部を改正・補足する法案を、第16期国会の第2回会期(2026年10月)に提出する計画です。チー副大臣は、ベトナム株式市場がFTSEラッセルによって2026年9月に第2次新興国市場(Secondary Emerging Market)へ格上げされたことを踏まえ、格上げ後に生じる実務上の要請に応えるとともに、科学技術・人工知能(AI)・デジタル変革といった潮流に対応する必要があると説明しました。財務省は、市場発展に向けた一連の施策のなかで、制度面の整備を最優先課題の一つに位置づけています。
改正の主な柱
Vietstockが伝えた改正の方向性は、大きく3つの分野に整理されます。第1に、証券分野における投資条件や行政手続きの簡素化です。第2に、金融市場の国際的な潮流に沿った新たな仕組みの法的根拠の整備で、管理された実証(サンドボックス)制度や、社債決済の保証機関などが含まれます。サンドボックスとは、新しい商品や仕組みを限定された範囲で試験的に運用できるようにする制度を指します。第3に、電子取引、証券従事者、証券会社の業務、投資ファンドの運営、質の高い人材の育成に関する規定の追加・見直しです。チー副大臣によると、外国人投資家の出資比率に関しては、投資法の改正を通じて別途対応する方針も示されています。
2019年証券法以来の見直し
今回の改正は、2019年に成立した現行の証券法が施行から5年以上を経ており、2024年の法律56/2024による改正に続くものと位置づけられます。国家証券委員会(SSC)は、証券市場の活動に関する法的枠組みを、より現代的で透明性が高く、効率的かつ持続可能な方向へ整えることを狙いとしていると説明しています。VnEconomyによると、財務省はIPO(新規株式公開)に関する規定の整備も検討しており、企業の上場を後押しする環境づくりを進めるとしています。